PPA太陽光ニュース

PPA太陽光は今後どうなる!?「Target」のオンサイトPPA導入から読み解く

今月4月12日付で日経XTECHから以下のタイトルでひとつの記事が掲載された。

「米大手流通「ターゲット」、540以上の店舗でオンサイトPPA」

今回は、この記事から今後のPPAの展望を読み解いたコメントを頂いた。

 

抜粋:2022年4月12日付 日経XTECH「米大手流通「ターゲット」、540以上の店舗でオンサイトPPA」より

コメンテーター

テンフィールズファクトリー(株)

代表取締役

市川 裕 からのコメント

コメントを要約!

要約1. PPA太陽光とは?

第三者に投資してもらって設置した太陽光発電所の電気を購入し、電気代削減&クリーンエネルギー使用

要約2. ネット・ゼロ・エネルギー

擬似的な再生可能エネルギー100%達成ではなく、実際に「目の前で発電してる電気」を使ってカーボンフリーを達成

要約3. 今後のPPAの広がり

現状はまだまだ広がっていない。これから2030年にかけて大きく広がっていく本当に面白い市場

こんにちは。

今日は日経クロスティックさんの記事の米大手流通企業Target

540以上の実店舗でオンサイトPPAという記事を取り上げたいと思います。

Targetと聞いて頭に思い浮かぶ方もいらっしゃるんじゃないですかね。

私もハワイに行った時に、Targetにすごくお世話になります。

アメリカで有名な、非常に大きくていろいろなものを扱っている店舗なんですけれども、

そのTargetの540以上の店舗でオンサイトPPAをやるということです。

 

 

PPA太陽光について

まずPPA太陽光という仕組み自体は簡単に説明すると、Targetの店舗に第三者が投資をして太陽光を付けます。そして第三者はそこから発電した電気をTargetに売るというモデルなんですね。

なのでTargetは、自己資金を使ってこの太陽光を広げているのではなく、第三者の力を使って太陽光を広げていくということなんです。

 

ネット・ゼロ・エネルギーについて

この記事ですごいなと思ったのは、カリフォルニア州の南部のビスタにある店舗が最初のネット・ゼロ・エネルギー店舗になるということを発表したということで、どういうことかというと、一般的にAppleのような大企業が、再生可能エネルギー100%を達成しましたよというようなことを発表していると思いますが、あの達成の仕方は、実はオフサイトPPAだったりとか、証書買いだったりします。

どういうことかというと、建物、設備があり、電線網を通じて違うところに発電所があって、バーチャル的な感じで、「ここで発生したものを使っているよ。」というような形で達成したりとか、第三者が使っている太陽光の「カーボンフリーの権利をくださいね。」ということで達成していたりします。実は「実際に目の前で発電してる電気」を使ってカーボンフリーを達成してるいることではないんです。

この記事では、Targetのその店舗の屋上であったりとか、駐車場を使っていると記載がありますので、駐車場を使って店舗で使う電気の110%の太陽光で賄っているということになります。

要は電力会社から一切電力を買わずにカーボンフリーを達成してるよということです。

上記は今、最先端で、理想的な形をとっていると思います。

蓄電池を使っているという風な記載はなかったのですが、夜でも電気を使うので、おそらく蓄電池を使用しているでしょうし、110%を達成するということは、余剰の太陽光をつけておかないといけませんので、その10%分は電力会社に売るということをやっているということなんです。

このネット・ゼロ・エネルギーを達成しているというのは、まだ、日本の会社ではないと思います。もちろんアメリカでもまだまだ少ないんじゃないかなと思います。

すごく面白いと思いますし、これが達成できると、目の前に太陽光があって、その電気でまかなわれている店舗なので、エンドユーザー、消費者に対しても非常にPRになってくるんじゃないかなと思いますので、できれば達成したいですね。

敷地がない所ではなかなかできないと思うんですけども、Targetは「2030年までに再生可能エネルギーは100%にしますよ。」ということで宣言していらっしゃるみたいですね。

あとは8年かけて100%を達成するとの事なんですが、さすがに全店舗でネット・ゼロ・エネルギーはできないとは思うんですけども、何店舗かこういった形で達成するんだろうなと思いますし、それを目指してらっしゃるんだなということですね。

 

これからのPPA

 

ランキングでは

1位がAppleで、

2位がAmazon、

3位はウォルマート、

4位にTargetなんですね。

 

この再生可能な比率を達成しているということでいくと、本当に今、Targetはアメリカの中でも最先端に再生可能エネルギー導入に力を入れている企業ということになるかと思います。

542店舗ってすごく多いなと思ったんですが、記事には1926店舗中の542店舗ということなんで、まだ店舗の30%なんですね。



このPPA太陽光は日本ではこれからなんですが、アメリカではすごく進んでいます。それでもまだ30%なんだなというのが感想です。

ということは、2030年まで大きく広がっていく本当に面白い市場だなと思います。

世界的にアメリカだけではなく日本、アジアも含めてまだまだこれからPPAという手法を使って大きくなっていく市場なんだというのは、これを見ても分かるんじゃないかなと思います。