1. 昨今のエネルギー事情と、電気代について
世の中は、脱炭素に向けた再生可能エネルギー利用の気運が高まっています。そんな中で、ウクライナ危機にともない、エネルギー価格が上昇しています。私たちも、普段の生活の中で、電気代などからそれらを実感するようになってきました。少しでも月々の電気代を抑えたいと考えることがあるのではないでしょうか。まずは、そんなお悩みを解決できる可能性がある「太陽光FIT」についてご説明します。そして、この記事でオススメするのは、太陽光発電を活用した新たなモデル「太陽光PPA」についてです。住宅への導入だけでなく、同様の悩みから電気代を抑えたいと考える民間企業の方も必見です。
またビジネスでは、SDGs*、ESG**といった、環境へ配慮した企業の取り組みが、より一層重視される世の中となってきました。現にGAFAと呼ばれる米国大手テクノロジー企業は、サプライチェーン全体での再生可能エネルギー利用を促しています。このように、企業にとって再生可能エネルギーを活用していると言うことは、それ自体が企業・製品・サービスの無形の価値として認められるようになってきています。
*SDGs:Sutainable Dbelopment Goalsの略。持続可能な開発目標の意
**ESG:Environmental, Social, and Governaiceの略。環境・社会・ガバナンスの頭文字をとった言葉。企業の持続可能性に関する要素とされている
2. そもそも「太陽光FIT制度」とは?
FITとは、Fee-inTariffの略で、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことです。その中で太陽光を対象としたものが「太陽光FIT制度」です。自宅の屋根に太陽光パネルを設置し、自家電力として使用するだけでなく、余剰電力を電力会社へ売電(個人が電気を売り、電力会社が買い取ること)が可能です。
またこの制度は、脱炭素に向けた再生可能エネルギー利用を促すことを目的としています。そして私たちが月々支払う電気代には、賦課金が含まれています。賦課金は、電力会社が買い取るための費用の一部を、月々の電気代で負担するものです。つまり、太陽光FIT制度を活用すれば、自家発電分は賦課金が課されないだけでなく、売電により収入を得られる可能性もあります。一方で、太陽光FIT制度を使わない場合は、ただただ賦課金を支払い続けることになってしまうのです。さらにこの再エネ賦課金は、2030年前半にかけてさらに上昇する予想となっています。
3. 太陽光FIT制度の売電価格は下落している?いまから始めたら損をする?
太陽光FIT制度に興味を持ったあなたは、「太陽光FIT制度の売電価格は下落している」という話を聞いたことがあるかもしれません。ずばり、その通りで、住宅用太陽光発電時の売電価格は、この制度が開始された2009年が48円/kWhに対し、2023年は、16円/kWhまで低下しています。その理由は、太陽光発電システムの設置価格下落が理由です。昨今の太陽光システムの設置価格は、普及拡大を背景に下がっています。
そのため、いまから始めたとしても損をすることはありません。その時点の売電でもメリットが感じられるよう、価格が決定されています。この売電価格は、毎年経済産業省が定めています。詳しくは、経済産業省・資源エネルギー庁HP(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html)を参照ください。
加えて、昨今はエネルギー価格高騰により、電気代値上がりが続いています。電力会社への依存度を下げることで、電気代値上がりによる家計への影響を抑えることにも繋がります。
4. これからは「太陽光PPA」がオススメ
PPAとは、Power Purchase Agreementの略で、「電力販売契約」のことです。太陽光PPAは、PPA事業者と契約することで太陽光発電を初期投資ゼロ*で始めることができる仕組みです。なぜ、そんなことができるのかと言うと、太陽光発電設備を、太陽光システムを所有する投資家が代わりに用意してくれるからです。また、太陽光発電で不安が残るシステムのメンテナンスもPPA事業者が管理するため、契約者は実質メンテナンスフリーで心配ありません。
そこでPPAモデルのメリットをいくつか紹介します。
1:電気代削減
安価な太陽光発電からの電気を優先利用し、電気代を削減できます。万が一の不足分は、これまでの電力会社から購入可能なので、天候による電力供給が不安定になることはありません
2:初期費用ゼロ
太陽光発電を始めるための費用が一切不要です
3:実質メンテナンスフリー
定期メンテナンス費用も投資家が負担します
4:非常時電源
災害時等のバックアップ電源として使用可能です。蓄電池と組み合わせることで、夜間でも電気を使用することができます。また、企業ではBCP**強化に繋がります
5:再エネ利用
企業の場合、再生エネルギー由来の電力を使用していることを、外部にアピールすることが出来ます。冒頭で述べたように、再エネを活用しているということ自体が企業・製品・サービスの無形の価値として認められるようになってきています
*契約締結時の諸経費が必要となる場合があります
**BCP:Business Continuity Planの略。事業継続計画の意
5.「太陽光PPA」に関する疑問
「太陽光PPA」をオススメする理由は、先に述べました。ここでは「太陽光PPA」に対する、気になる疑問について触れたいと思います。
Q1:初期費用は本当に0円ですか?
A2:0円です。基本的には初期費用は一切かかりません。
Q2:初期費用が不要。それって怪しくありませんか?
A2:怪しい制度ではありません。日本では「太陽光FIT」が政府主導で先行普及しました。一方で「太陽光FIT」の整備が不十分な米国では「太陽光PPA」の方が普及しています。
Q3:メンテナンスフリーって本当?何をやってくれるのですか?
A3:契約者がメンテナンスを行う必要はありません。PPA事業者が代わりに行います。具体的には、太陽光パネルの清掃(花粉、黄砂、鳥のフンなどの除去)、フレームの破損/変形がないか、太陽光パネルの固定に緩みはないか、などを定期的に行ないます。
Q4:デメリットはありませんか?
A4:場合によっては、デメリットとなりうる内容がございます。
(1)設置場所について
・太陽光パネルを設置可能なスペースが必要です。また、設置スペースの日照量が少なそうな場所や、気候(積雪、塩害など)対策に特別な作業を要する懸念がある場合は、契約前にPPA事業者と相談が必要となります。
(2)建物移転時の違約金
・住宅の引っ越しやリフォーム、企業の移転に伴い、太陽光システムの移動・廃棄が必要な際に違約金が発生する場合があります。近々、これらを行う可能性がある場合には、注意が必要です。
(3)「太陽光FIT」と比較して、リターンが小さい
・「太陽光FIT」は「太陽光PPA」と比較すると、多額の初期費用を要する一方で、電気代節約として得られるリターンが大きいです。また「太陽光PPA」では、売電収入を得ることができません。
6.「太陽光PPA」の実例
実際に「太陽光PPA」を採用した企業をひとつ紹介します。皆さまご存知のイオンです。イオンは、2040年までに、グループの店舗で温暖化ガス排出量をゼロにする目標を掲げています。イオンは、太陽光パネルを載せた車庫「ソーラーカーポート」を、約400の大型商業施設に設置していくこととしています。それにより、再生エネルギーを活用した、環境に優しい経営を推進しています。これも「太陽光PPA」を活用しており、初期投資ゼロで始められています。
このようにすでに大手企業では、「太陽光PPA」を積極的に活用する動きが増えてきています。
7.オススメの「太陽光PPA」事業者をご紹介
上記を理解した上で、いざ「太陽光PPA」を始めようとしても、何から始めたらよいのか、迷ってしまいますよね。そこで、太陽光事業を行うテンフィールズファクトリー 株式会社をご紹介します。
テンフィールズファクトリー 株式会社とは?
テンフィールズファクトリー 株式会社とは、2002年創業で、京都府に本社を置く企業です。実は、太陽光発電事業以外にも、レンタルサーバー事業、カフェ事業、人材開発、ホテル事業など手広く事業を営む企業です。馴染みにない企業と思われる方もいるかもしれませんが、国内大手電気機器メーカーとも取引のある実績十分な企業です。
詳しくは、テンフィールズファクトリー株式会社HP(https://10-ff.com/)を参照ください。
8.まとめ
いかがでしたでしょうか。「太陽光PPA」を理解いただけましたでしょうか。「太陽光PPA」にはたくさんのメリットがあります。2023年6月にも、電力会社大手7社が値上げ申請を行ない、経済産業省が認可しました。これにより、電気代は同年5月と比べて、800円〜2,700円*ほど上がるとの試算もされています。電気代は、今後さらなる値上げも予想されます。電気代を抑えたいご家庭や、再生エネルギーの活用を進めたい民間企業にて、是非とも検討されてはいかがでしょうか。この記事ではデメリットとなりうる点についても触れました。不安や疑問に感じる点があれば、まずは「太陽光PPA」事業者のホームページから、お問い合わせを行ってみることをオススメいたします。